20日(金)〜22日(日)の3連休はいかがお過ごしですか。
今日はぽかぽか良い天気で、たくさんのお客様が石見銀山散策を楽しんでおられました。明日は今日よりもっと気温があがり、ぽかぽか陽気でしょう。
明後日は曇り後雨の予報ですが、気温は上がりそうです。
もう、ミヤマカタバミが花をつけている所もあります。白い可憐な花が見つかるといいですね。
その昔、間歩(まぶ。坑道のこと)の中で働く人たちは、粉塵と湿気、灯りからでる油煙とで、当時は「けだえ」とか「よろけ」とか呼ばれていた病気にかかったようです。30歳を迎えた正月には、鯛の尾頭付きで長寿を祝ったとか。
間歩は地中深く掘り下げていくと、空気の流通が悪くなります。
そのような中で、江戸時代終り頃の話ですが、石見銀山の代官が笠岡から「宮 太中」という医者をよびました。太中はよろけ対策にあたり、「唐箕」(とうみ)と呼ばれる農具を改良して、地中で働く人たちに空気を送ることを考えたようです。
また、その空気を送る時、「カタバミ」や「楠の枝葉」などを煮て蒸気をだし、その蒸気も風と一緒に送ったといわれています。
実際にどれほどの効果があったかわかりませんが、この方法は生野銀山、足尾銅山、佐渡金山などに伝えられたそうです。
もう少しすると、大森や三瓶山でミヤマカタバミがたくさん咲きはじめます。
昭和天皇は、三瓶山の植樹に来られた時、
「春浅き林を行けば白花のミヤバカタバミ群れ咲き匂う」
とお詠みになり、この花を踏まないように気遣いながら北の原を散策されたそうです。
改良された「唐箕」や空気を送っている様子を描いた絵は石見銀山資料館にあります。