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まだまだわからん石見銀山 第58話 熱水鉱床

 石見銀山では銀や銅ばかりでなく、金、鉛、マンガンなどの金属を含む鉱物があったのですが、それではそれらの鉱物はどのようにして生成したのかです。それには火山活動が関係しています。地質学ではそれによってできた鉱床を熱水鉱床と呼びます。つまり大江高山火山群の活動が石見銀山の熱水鉱床を作りました。

 

 熱水鉱床は、マグマから分離した水(マグマ水)や、マグマによって熱せられた地下水と周囲の岩石とが反応してもたらされた有用鉱物が沈殿してできた鉱床のことを言います。この鉱床は鉱床の産状から、鉱脈鉱床(広義)、スカルン鉱床、火山性塊状硫化鉱床などに分類できます。もともと地下で高温高圧状態にある熱水は周囲の鉱物を溶かし込んでいく性質があって、多くの鉱物を胚胎しています。

 

 このうち鉱脈鉱床(広義)は、熱水が断層や断裂を上昇する過程で有用金属が沈殿したものです。鉱種によってそれぞれ固有の生成温度条件があります。たとえば、金・銀鉱床では150℃〜200℃、銅・鉛・亜鉛鉱床では200℃〜350℃、錫・タングステン・モリブデン鉱床では300℃〜550℃など。石見銀山の銀、銅などの鉱床はこの鉱脈鉱床に属します。

 

 スカルン鉱床は、熱水が石灰石のような炭酸塩に富む岩石と大規模に反応し生成される鉱床です。熱水が高温の場合、タングステン、モリブデン、錫、鉄の鉱床が形成され、中〜低温では銅、亜鉛、鉛の鉱床が形成されるといわれています。邑智郡の銅ヶ丸鉱山、益田市の都茂鉱山などはスカルン鉱床の鉱山です。

   (赤坂正秀ほか作成「石見銀山の地球科学」より)

 

 石見銀山の地層と熱水鉱床の特色を言えば、仙ノ山の東南側は主に火山砕屑岩や角礫凝灰岩という堆積岩からなります。鉱床は鉱染鉱床といって熱水がこれら砕屑岩や凝灰岩の間に染み込んで形成されたものです。この鉱床は福石鉱床と呼ばれ、硫黄分をあまり含まない銀鉱床です。福石鉱床の主な銀鉱物は、輝銀鉱、自然銀などの比較的単純な銀化合物です。

 

 一方、仙ノ山の西北側は主にデイサイトの貫入岩で、金銀銅鉛など各種の金属を含む鉱脈鉱床(=永久鉱床と呼びます)からなります。つまり永久鉱床はデイサイトの貫入後発生した断層や断裂の隙間に熱水が入り込んでできた鉱脈鉱床(狭義)です。その銀鉱物は、輝銀鉱、自然銀のほかに銅やビスマスなどの元素との複雑な化合物となっています。またこの鉱床には硫黄分を含みました。

 何故このような違いが生じたのかはわかりません。(Ng)

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コメント
 筆者(Ng氏)は、『仙ノ山東南側の鉱床は、福石鉱床と呼ばれ、硫黄分をあまり含まない銀鉱床です。福石鉱床の主な銀鉱物は、輝銀鉱、自然銀などです。』と、しるしておられます。
 福石鉱床から出る熱水は、温泉と同じ炭酸水であり、硫黄をあまり含まなかったので、鉱害は少なかったと、私は個人的に推察しています。

 次に、筆者(Ng氏)は、『仙ノ山の西北側は、金銀銅鉛など各種の金属を含む鉱脈鉱床(=永久鉱床)からなり、その鉱床から産出される銀鉱物は、輝銀鉱、自然銀のほかに銅やビスマスなどの元素との複雑な化合物となっています。またこの鉱床には硫黄分を含みました。』
と、書いておられます。

 確かに筆者の言われるように、「硫黄」を含むかどうかは鉱毒に関係するので、「鉱床に硫黄があったか、なかったか」というのは、一つの重要なことではあるように、思えます。

 確かに、「硫黄」というのは、酸素と同様に、科学的には活発な元素で、金・白金などを除いて、多くの元素と直接化合しやすい元素のようです。

 つまり、例えば、硫黄の化合物である「硫化水素」は、室温では無色の気体で、有毒ではあります。
 但し、「硫化水素」は、水に比較的よく溶け、その水溶液は弱い酸性を示します。この水溶液に、二酸化硫黄のガスを通じると、硫黄が析出して白く濁ります。
 「硫化水素水」は、多くの重金属イオンと反応し、硫化銀、硫化鉛、硫化銅など硫化物を沈殿させるので、分離処理はできるということでしょう。
 つまり、きれいにして流せば、川の水は汚れない、ということです。

 また、硫黄の酸化物である「二酸化硫黄」は、刺激臭を有する気体で、別名「亜硫酸ガス」と言うようです。
 こういう「亜硫酸ガス」は、きちんとした処理を行わないと、大気汚染や環境問題の一因となるらしいです。

 また、「二酸化硫黄」は、二酸化窒素などが存在するところでは、酸化されて硫酸となり、酸性雨の原因にもなるようです。

 ところで、「二酸化炭素」も、気体のままだと、「二酸化炭素中毒」として人間を死に至らしめます。しかし、固体にしておくと、「ドライアイス」として、熱冷ましなど良いことに使えます。

 石見銀山は鉱害の少ない鉱山であった、と聞きますが、何かそこには山師、吹き屋職人などの知恵が働いていたのではないか、と私には想像されます。
| 沢村俊介 | 2020/09/09 5:06 PM |
「福石鉱床から出る熱水は」という表現がありましたので、誤認を避けるために申し添えます。 

 まず熱水鉱床の熱水は温泉水のような湧き出るイメージとは異なります。それは火山活動に伴って起きる現象で、マグマ中にある水、あるいはマグマ周辺にある水が超高温になった状態です。水と言っても、通常の液体ではなく超高温の液体か気体になっています。また、その熱水が現れる現象は火山の活動時や活動直後に起こる、どちらかと言えば一過性の現象です。福石鉱床と永久鉱床のどちらともその熱水現象の結果としてできたものです。

 その熱水がマグマ中の鉱物を吸収し、またマグマ周辺にあった鉱物を取り込む性質があって地表近くに上がってきて、鉱床ができるということです。

 現在仙ノ山火山の活動は既に終息して(約100万年前)その内部は冷えています。それ故に、そこでの鉱石の採掘が可能なのです。現在そこから熱水や温水が湧出しているという報告はありません。
 仙ノ山の麓にある銀山川で二酸化炭素ガスの噴出現象が見られますが、それは仙ノ山の地下にあってマグマに閉じ込められた火山ガスが今でも出ている現象です。また永久坑の三十五番掘下を奥深く掘り込むと高温の水が出て坑夫たちを悩ませたという話をしました。それはこの熱水鉱床の話とは別で、地下熱による現象だと考えられます。

 永久鉱床には硫黄分が多く含まれます。逆に福石鉱床には硫黄分が多くないという事実は誠に不思議です。どのようなメカニズムでそうなったのかの科学的な解明はまだできていません。
| Ng | 2020/09/10 9:15 AM |
 筆者(Ng氏)は、上記において、『仙ノ山の東南側は主に火山砕屑岩や角礫凝灰岩という堆積岩からなります。鉱床は鉱染鉱床といって熱水がこれら砕屑岩や凝灰岩の間に染み込んで形成されたものです。この鉱床は福石鉱床と呼ばれ、…(中略)…この鉱床の主な銀鉱物は、輝銀鉱、自然銀などの比較的単純な銀化合物です。』と書いておられます。

 ところで、筆者(Ng氏)は、ここでは銀の鉱床について話されているので、話が飛んで恐縮なのですが……。
仙ノ山の北東2キロには、マンガンの鉱床があった、と聞きました。
 さらに聞くところでは、マンガンは、銀の製錬の際に、その溶剤として使われていたようなのです。

 近年、島根県教育委員会において、「島根県大田市の石見銀山遺跡から、精錬用のマンガンを採掘した跡が初めて見つかった」と発表されたことがあるらしいのです。

 さらに県の調査によれば、江戸中期の古地図に載る「三石錬(さんごくこわり)」の採掘跡で、マンガンによる銀の製錬は、国内の他の銀山では行われなかった独自の技術と見なされているようです。

 また、「銀山旧記」には、錬(こわり)と呼ばれていたマンガンを加えると、不純物を分解し、銀を抽出しやすくなった、としるしてあるようです。

 筆者(Ng氏)は、8月24日の記述において、大江高山火山群では、地下から安山岩〜デイサイト(=石英安山岩)という熔岩が貫入してきたことを記述しておられましたが、石英を多く含む石見銀山の銀鉱石にとって、マンガンによる銀の抽出方法は有効ではなかったか、という説があるようです。

| 沢村俊介 | 2020/09/12 2:48 PM |
 仙ノ山の東部域から三石谷(さんごくだに)にかけてマンガンの鉱床があります。今でも石銀に至る林道沿いには、黒い色をした含マンガン地層の露頭を見ることができます。

 そのマンガンの働きは製錬時の融点を下げるなど触媒的な作用を果たしたなどと言われますが、私は詳しくはわかりません。
 また、江戸時代にこれを採掘して利用したことも聞きましたが、詳しくは承知していません。どなたかご存知の方のご教示があれば幸いです。
| Ng | 2020/09/12 7:32 PM |
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