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不要不急老人の戯言(9)

―輸入牛肉の安全性に対するEUと日本―

このコロナ危機で一つだけいいことがあるとすれば、グローバル化の名のもとに過度なヒト、モノ、カネの流れに対する反省が生まれることかもしれません。不用意に食料を他国に依存することの危うさ、その安全性さえも担保できないことを身にしみて欲しいと思います。今回は、昨日のTさんのブログで牛肉の話題がでましたので、その安全性について。

 牛を少しでも速く肥らせて出荷する技術として、様々なホルモン剤が使われています。日本では禁止されていますが、アメリカ、カナダ、オーストラリアでは今でも使われています。合成された雌性ホルモン(エストロジェン)です。ところが、これらのホルモン剤は、乳がん、子宮がん、前立腺がんなどを誘発する疑いが強くなっています。もう30年以上前のことになりますが、これを理由にEU(当時はEC)はアメリカからの牛肉の輸入禁止措置に踏み切りました。そこでアメリカは自由貿易を妨げるということでWTO(世界貿易機関)に提訴、その結果はアメリカの勝ち、報復措置としてEUからの輸入品に高関税をかけました。EUはこれにめげてしまったでしょうか。いいえ、今ではEU向けの牛肉にはホルモン剤は使われなくなったのです。EUはしたたかです。

 日本はどうでしょうか。自国の肥育農家にはホルモン剤の投与を禁止しているにも関わらず、輸入牛肉にはおとがめなしです。明らかに、消費者を欺くダブルスタンダードです。5年前に日本はアメリカを含む12か国でTPP(環太平洋パートナーシップ協定)に合意しましたが、アメリカこれを一方的に離脱し、日本にとってはもっと厳しい条件を突き付けてきました。その内容は、牛肉にかけられている関税を現行の39%から段階的に9%に下げるという要求です。わが国の消費者は、安くておいしい海外産の牛肉が食べられると歓迎するかもしれません。でも、わが国では、米国産牛肉にはホルモン剤が投与されていることはあまり知らされていません。この牛肉関税引き下げによって受ける日本の畜産農家や中山間地農業への影響については後ほど機会があれば述べます。

  食の安全性に対する日本とヨーロッパの消費者意識の違い、というよりは為政者の国民の健康を思うか思わないかの違いをあらためて感じる今日この頃です(O)。

 

お知らせ; またまたまた、Aさんの次の短歌が7月5日付の朝日俳壇に載りました。たまたま、ではなく、またまたまたで今年になって3回目です。前回の選者さんではなく、しかも3席です。今後のご活躍をお祈りいたします。

先生は先ず人らしく生きることデモに加わり恋に悩める 選;永田和宏

| ガイドつれづれ日誌 | 00:53 | comments(2) | - |
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コメント
 知らないことばかりで、本当に参考になりました。
| iso800 | 2020/07/30 7:20 AM |
(O)さんの顰にならえば、この疫禍の貸借対照表を私も作ろうかと思っています。皆が口を揃えるこの「惨事」を己が人生の終盤に入って経験してしまった意味を冷静に眺めて見たいからです。
「全てが全て悪いことばっかでもあるめえ」などと書くと「犠牲者に対して不謹慎である」との矢で蜂の巣になりそうですが・・

SARS-Cov-2(新型コロナウイルス)がなぜ本来のテリトリー(ないし宿主)からヒトの生活圏に出て来たのか。
直前宿主からヒトに感染した時に、あるいはヒトからヒトに感染していく過程で何が起きたのか(何も起きなかったのか)。
なぜ、国によって、地域によって、為政者(ないしその支持層)のレベルによって、感染の拡がりや医療体制整備にかくも違いが出ているのか。
なぜ、自分が暮らすこの社会では疫病の身体的被害よりも感染者や感染者家族・関係者への差別の方が苛烈で残酷なのか。それらの問いに正面から向き合う姿勢が出てくれば、それは先ず貸方に記載するとしましょう。

東日本大震災と原発事故が起きた時、自分の人生でこれほどの破局を見ることは最後だろうと思っていました。でも、今気づくのはあの惨事ですら、どこか日本限定でひょっとしたら東日本限定のまあ他人事感とまでは行かないにしても性根の入らない時間が過ぎて、今も風化は継続しています。
どんな歴史的事件でも納得のいく総括もせずに、「でも自分は生きている」と受け入れていくのが人間なのでしょうか。事態は深刻化と混乱の度を増して行くのか、何処かで叡智なるものが起動して収束と人類史の新しいステップに向かうのか。
自分に貼りついている先入観(〜でも○○だ)や、楽観過ぎる現状肯定(××であれば良くなる〜かも)を排して、これから起きる事を目撃しようと思います。

Aさんおめでとうございます。俳人、歌人としての今後のご活躍が楽しみです。朝日川柳での入選で初の3階級制覇を目指して、我々の目標になってください。

俺たちはまずにんげんらしく奄らかに
    ”でも”は言わない”かも”に逃げない 亀哭
| どっと・かめ | 2020/07/30 4:10 PM |
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