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今年もお客様に助けられて何とか(4)

 ―鉱山と原発―

ガイドでは、江戸時代石見銀山で働いていた人達の賃金水準の高さ、労災制度の充実、健康を保持するために採られた様々な方策などの話をすることにしています。ある時、お客様の一人が「今で言えば、原発で働く労働者ですね」。これを聞いて筆者は思わず「アっと!」声を上げてしまいそうになりました。この例えは言い得て妙。いつ起こるかもしれない落盤事故や、煤と煙を吸いながら働き詰めた結果の“気絶え”、“よろけ”という病名にはまさに壮絶さを感じます。

最優先国策事業である当時の鉱山開発と現代のエネルギー開発の違いがあるにしても、いつの時代でも犠牲になるのは先端で働く労働者です。石見銀山で働いていた人々やその家族の恐れおののきが入り混じった生活実態に、私たちの想像力は遠く及びもつきません。が、原発作業員に例えたお客様の一言が分かりやすかった(O)。

| ガイドつれづれ日誌 | 00:54 | comments(2) | trackbacks(0) |
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コメント
 鉱山と原発は作業員の観点からばかりでなく、周辺住民の観点からも共通性があります。鉱毒公害と事故時の周辺汚染という側面から。
| iso800 | 2019/12/05 7:56 AM |
代官「年末じゃ。”一日代官の日”を実施する。領内で一番悲惨な境遇の人間を連れて参れ」
同心A「それなら間歩で働く鉱夫が良いかと。働き方改革の宣伝にもなります」
同心B「良いアイデアでござる。ついでに代官様は鉱夫と仕事を交代されては如何かと」
代官「この際、役人と幇間、大工と木こり、坊主と神主、それぞれ似た者同士が仕事を入れ替えれば苦労が解る」
門番A(小声で)「代官の野郎は、一日だけとは言わず一年でも二年でも・・」
同心O「作れども作れども猶わが一句・・世間が私に追いついてないのだ」
同心DK「友の句が我より秀るる筈もなし酒を買い来て妻といちゃいちゃ、ですかな?」
石壁啄岩「鉱夫がぢっと手をみる。出来た・・”いと暗き穴に心を吸われゆくごとく思ひてつかれて眠る”」

近世・近代の鉱山労働。原発に関しては廃炉工程作業者と稼働運転従事者。社会のシステムを下支えする全ての危険労働(当然、消防・救急や海陸の警察行動従業も含みます)。利便性と引き換えの、サービス業の深夜・24時間化を支える非正規若年と高齢層労働者。
書き連ねて行くだけでも暗澹となるくらい、この国の「労働の使い捨て」は甚だしい。そして、その見返りとして競争生き残り組の企業収益は増大し内部蓄積のみが(社会的分配もされずに)積み上がっていく。

過去の”歴史的事実”を安易にメタファーとして現代の状況を解説すべきでは無いという論があります。私も以前はそうでした。
特にアマチュアが気楽に、「なんたら遺産にするためにはストーリー作りが重要」などと言うのを聞いていると危うさも感じていました。
話は面白ければいい、というものではないでしょうし。
ただ、我々は歴史学者ではないし、銀山を訪れた人たちとの会話の中で、ある種の「共感の場」の設定の意味で今日の記事のようなやり取りは許されるのかなとも思っています。

歴史に学ばなければ社会は変えて行けないし、昨今氾濫している不平等と不正義の一つ一つに対する異議申立に際しての「事実による証明力」にも欠けます。
Oさんが提起した、国家=権力者にとって”労働する者”とはそもそも何者なのか。
それと、現代日本において社会の中での階層間(下層→中間→上層)の移動の可能性は担保されているのか。階層固定と格差増大が生む窮屈さや絶望感が醸す雰囲気こそが社会を蝕んではいないか。
などと関連づけた、石見銀山史の研究の果実による解題は、誰かガイドの会々員のお話の中にちょこっとは出て来てもいいような気もします。

冬晴れの蒼に守り柿ひとつのみ 亀鳴


| どっと・かめ | 2019/12/10 11:01 AM |
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