前日の分科会に引き続き、11月10日(土)大田市の島根県立男女共同参画センター「あすてらす」で、第4回の世界遺産サミットが開かれました。
国内の世界遺産が所在する自治体(姫路市・南砺市・廿日市市・天川村・平泉町・東京台東区・大田市)が一同に集まり、世界遺産の保全や活用について意見交換がなされました。
オープニングは、大田市の和太鼓演奏グループによる石見銀山天領太鼓です。
和太鼓の響きを通じて、会場いっぱいに熱いエネルギーが伝わります。
開催地大田市の楫野市長が、開催地挨拶の中で、官民の枠を超えた連携の大切さを述べられました。
前日の分科会の成果について発表がありました。
(上の映像は石見銀山ガイドが下河原吹屋跡でご案内している様子です。)
「観光地の再訪は、人が人に会いに来ること、住んでいる人と触れ合うことが大切。」「それぞれの世界遺産の価値や魅力を伝えて行くためには、説明者(ガイド)が不可欠。」「登録されれば伝えて行く責任がある。」「後世に繋げるためにも、伝える活動にもっとエネルギーを注ぐべき。」等々、課題を含めた発表がなされました。
後半の2部では、女優の高島礼子さんと旅する世界遺産研究家の久保美智代さんのトークセクションが行われました。
高島さんから石見銀山について
「世界遺産が本物だから学んでみたくなる。」「数百年前と同じものを見て、昔の人たちと同じ風景を感じながらそこに立っていることに感動を覚える。」「坑道の中は、銀を掘った跡が昔のままに残されていて、当時の人達が人力で掘り進んだ光景が分かるようで涙が出そうになった。」など、感動的なお話しがありました。
久保さんから高島さんに、毛利元就公が当時の天皇に寄進した「御取納丁銀」がプレゼントされました。当時の丁銀には灰吹銀(石見銀)が使われています。
一般参加者の会場への入場枠は50名でした。筆者は、抽選くじには当たった経験がないのですが、当選枠に入りサミットを見学することができました。勉強になる有意義なサミットでした。
サミットではガイドの重要性も盛り込まれています。行政の支援を期待し、私たちも出来るだけ多くの人に、世界遺産を伝えて行きたいものです。 文 責(T)
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